参観者と心を触れ合う、あいち平和のための戦争展
シベリア抑留問題に高い関心
 今年のあいち平和のための戦争展は、8月13日(火)−17日(日)、愛知県中小企業センターで開かれ「再び過ちを犯させない」を合言葉に、30を超す市民団体がそれぞれの調査、研究結果を持ち寄り、「過去の戦争の惨禍と平和への道すじ」を展示、市民にアピールしました。
 今年は「新しい歴史教科書を作る会」が同日時、同会場で「太平洋戦争で日本はアジア諸国の開放を手助けした」 「南京虐殺は無かった」などの持論を展示し、対抗してきました。
 私たちは、もともと物証や証言を集めて検証する視点での展示を心掛けており、この対抗をことさら意識することなく、新しい調査結果や運動の成果を追加して、市民に判断材料を提供することに留意しました。
 今年の特別企画では、中国から提供された「731部隊の研究棟跡の土中から発見された隠滅資料」とラストエンペラー日本画コレクションが展示され、731部隊の人体実験用材料(中国人)の調達に関する
記述や日本画家の「戦争を描かない」という良心の抵抗などが、また、南京虐殺については、新しく「ドイツ大使館員の本国への報告文書」が展示されて注目を集めていました。
 私たち日ユ協会は、「今に残る戦後処理−1シベリア抑留・千島・平和条約」と題して1,全国総会での特別決議「シベリア抑留に関する提言と質問」、「千島問題に関する提言」2,新刊ブックレット「シベリア抑留」3,教科書への記載の実態調査資料などを新しい資料として展示しました。
 この中で特に、女優の黒柳徹子さんなどの家族の体験も紹介されたブックレットが注目を集めました。また、祖父がシベリアに抑留され、現地で亡くなり、初めて抑留の展示を見たという娘さんは、抑留者が秤で計量して食料を分配している絵画(奈良の抑留体験者の描いた絵はがき)を見て、この絵を親戚に配りたいと真剣な面持ちで問い合わせてきたことや、展示に見入っていた抑留体験者が翌日、手持ちの関係資料を持参して提供してくれたことなど、参観者との心の触れ合いを感じ、事実の語り継ぎと政府への提言、質問、要求など、今可能な行動の両面の重要牲を再認識させられました。
 今回は、渡辺、山内、原、落合の各委員と仲野副会長の献身的なご協力をいただく一方、稲子会長、洞谷副会長が体の不自由さをおして激励に釆てくださり、感激した戦争展でした。(小出)