昨年より上達した朗読
  ロシア語特別講座開く
     カザケーヴィッチ先生評価

 恒例となっている県連ロシア語特別講座が、今年も七月三十一日(土)、大阪府連のロシア語講師マルガリ−タ・カザケーヴィッチ先生をお招きし、愛知民主会館の大会議室で開催されました。参加者は、県連講師を含めて二十八名で、午前中は朗読大会、午後は先生の特別講演と発音指導など、有意義な一日を過ごしました。

 午前中の朗読大会では、まず初級、中級、上級に別れ、担当講師の指導で一時間余り練習を行い、その後、全体で朗読大会に臨みました。くじ引きで朗読の順番を決め、各自の席で起立しての朗読でしたが、立つと緊張するとのことで座ったまま朗読する人もいました。大会終了後、講師による審査結果、優秀賞として初級は仲野光洋さん、中級は小林雄志さん、上級は加藤由紀さんが受賞、さらに天野郁夫さんに特別賞が贈られました。

 カザケーヴィッチ先生の講評として「昨年と比べて確実に上達しています。愛知県連のロシア語講師が発音、朗読を重視している現れでしょう」と、講師陣に対するお褒めの言葉も頂きました。なお、この朗読で明らかになった日本人に共通の発音上の欠点、不得手な点については午後の特別講座「発音の指導」の中で早速に取り入れられ、修正が加えられました。

 昼食をはさんで午後は、まずカザケーヴィッチ先生の特別講演「桜の園の木陰で」を拝聴しました。今年はロシアの作家、劇作家アントン・チェーホフの没後一〇〇年に当たることから、各地で記念の取り組みが行われていますが、この講演もチェーホフに因んだものでした。

 講師のカザケーヴィッチ先生は大学を卒業した後、メリホヴォにあるチェーホフ博物館に勤務された経験があり、そこでの経験を交えて興味深い講演をして頂きました。なお、この講演録は、服部和先生を中心に県連ロシア語講師が翻訳し、当日参加者に配付されました。講演自体は通訳なしのロシア語で行われましたが、参加者は翻訳と対比しながら内容を理解することができました。
 
 

弱点の発音練習に戸惑い
 この講演内容(翻訳)は、別途連載がスタートしましたので、ここでは省略します。ただ、「チェーホフがその生涯を一九世紀に過ごしたとはいえ、二〇世紀の偉大な作家である」という言葉には同感するものがありました。

 小休止をはさんで、再びカザケーヴィッチ先生による特別講座「発音の指導」は、初級と上級の二クラスに分けて、同時進行という、いわゆる複合教室式で進められました。ご用意いただいたテキストに従って、特に日本人共通のロシア語の発音上の弱点を克服すべく練習問題中心の授業を行いました。

 普段の日本人講師による授業とは少々勝手が異なり、当初は戸惑い気味でしたが、初級者も発音練習に真剣に取り組んでいました。カザケーヴィッチ先生の時間をオーバーする熱心な指導に、生徒の側も若干疲れ気味でしたが、先生のパワーに圧倒され、最後まで緊張感を失うことなく頑張りました。

 特別講座終了後は、有志が近くの居酒屋でカザケーヴィッチ先生とロシア語での会話を堪能しました。

 さらに、翌八月一日には、少々遠出し、中仙道の馬籠、妻籠宿をカザケーヴィッチ先生と有志とで散策しました。(難波)
 
 
 
 

馬籠と妻寵を散策
    カザケーヴィッチ先生と共に

 ロシア語特別講座の翌日(八月一日)、カザケーヴィッチ先生と県連講師、受講生有志が、中仙道馬龍宿、妻籠宿を散策し、爽やかな風の中、楽しい一日を過ごしました。(伊藤陽子)

 JR千種駅で先生たちと合流。電車の中では、早速ロシア語の会話を楽しみました。日頃から疑問に思っていたロシア語の言い回しについての私の質問にも、先生は丁寧に答えてくださいました。教室を離れて、自然の中でする会話は、上達への近道だと思いました。

 馬籠では、藤村記念館に立ち寄りました。そこには藤村の蔵書が多数保管されていました。注意して見ると、チェーホフ、ドストエフスキーなど、ロシアの作家の全集もあり、何だか藤村を急に身近に感じました。

 当初は馬籠だけの予定でしたが、せっかくここまで来たのだからと、妻籠まで足を伸ばしました。妻籠は、馬籠以上にこじんまりとし、江戸の雰囲気を色濃く残し、藤村の小説「夜明け前」の冒頭「木曽路は全て山の中−−」を思わせる静かな所でした。
 空気が美味しく、カザケーヴィツチ先生も時折、「木の匂いだわ」「これは水の匂いねと、自然の中にいる喜びを満喫されているようでした。

 ところで、何時間もロシア語だけで会話していると、周りの人もロシア語を話すと錯覚してしまうものなのでしょうか。私は何度か、お土産屋の人に「スパシーバ」と言ってしまい、あとで苦笑しました。

 日帰りの短い時間でしたが、充実した楽しい一日を過ごせました。これからも、このような機会があれば参加して、ロシアの人々と話したいものです。